ロイヤルウッドに代表されるRC住宅
日本にある一戸建ての多くは、木造住宅です。
しかしビルやマンションなど大規模な建物に使われる鉄筋コンクリートを使った一戸建ても、近年では増えてきました。
鉄筋コンクリートを使ったロイヤルウッドなどの住宅はRC住宅と呼ばれ、木造住宅とは違い細い鉄筋を入れたコンクリートを建材に使います。
そのため木造住宅には特徴がいくつもあり、メリットやデメリットも違います。
日本は世界的に見ても古くから地震の多い国で、東日本大震災や熊本地震など近年はさらに活発化しています。
そのため建築基準法により高い耐震性が求められ、生命や財産を自分で守るためにも一戸建てを建築・購入するときには、一番重要視しなければいけません。
日本で多い木造住宅は、研究が進んだことにより耐震性は高くなりました。
しかし地震の被害調査を見てみると、阪神大震災や東日本大震災で全半壊した建物の多くは木造住宅で、RC住宅の割合は極端に低くなっています。
こうした調査結果からも耐震性の高さは認められており、以前に比べて耐震性が高くなったとは言え、まだまだ木造住宅より地震に強いと言い切れるでしょう。
木造住宅と比較して耐震性が高い理由
木造住宅と比較して耐震性が高い理由としては、建物の重量が重いからです。
重量が重い建物は軽い建物に比べると揺れにくいために、地震の被害を抑えることができます。
そのため木造住宅より耐震性が高く、地震に強い家として注目を集めるようになりました。
また災害に対して強いのは、地震だけではありません。
日本に夏から秋にかけて来襲する台風も、毎年雨だけでなく風による被害も生み出しています。
しかし重量の重い一戸建てなら、台風の強風にも耐えられる耐風性を備えています。
台風が直撃しても建物全体がガタガタと揺れる頻度も少なくなるので、安心して過ごすこともできるでしょう。
さらに地震や台風などの災害だけでなく、火災に対しても強いのは木造住宅にはないメリットです。
木造住宅は木材を建材に使っている以上火災に対しては弱く、燃えにくい素材を使っても耐火性には限度があります。
しかしコンクリートや鉄筋は燃えにくい素材で、建材として使用している建物は建築基準法で耐火建築物にされ、さらに延焼を食い止める能力もあると認められています。
火災は住民の不注意から起きると思いがちですが、原因はそれだけではありません。
漏電も火災の原因には多く、地震が起きたときにも火災が発生し大きな被害をもたらしてしまいます。
延焼を食い止める能力があることにより、地震で火災が起きたときにも燃え移りません。
地震のときだけでなく、平時に隣家で起きた火災に巻き込まれる可能性を減らすこともできるでしょう。
自身の住まいから出火したときにも被害をもたらさない
さらに自身の住まいから出火したときにも、燃え広がりにくく周囲に被害をもたらしません。
このようにロイヤルウッドなどのRC住宅は、地震・台風・火災などの災害に対して非常に強いメリットがあります。
しかしメリットは災害に強いだけでなく、その頑丈さから耐久性が高いのも特徴です。
長期優良住宅の制度が作られたことにより、近年は長寿命の木造住宅も増えました。
ですが木材より劣化しにくい鉄筋コンクリートなら、元々の耐久性が高いです。
木造住宅では30年に満たない法定耐用年数も、鉄筋コンクリートなら47年とされており、基本的な構造が頑丈なのでそれだけ長期間住める住まいになっています。
面倒に思いがちなメンテナンスの頻度も抑えることができるのも、耐久性の高さがもたらしてくれるメリットと言えるでしょう。
耐震性や耐久性の他にも、気密性や防音性能も木造住宅よりも高いです。
気密性が高いことにより断熱効果も高くなるので、冷房や暖房を効率的に使える省エネルギーな住宅になります。
防音性能が高ければ、室内の話し声が外に漏れる心配もありませんし、賑やかな場所にある一戸建てでも騒音は気にならなくなります。
様々な性能が木造住宅より高いことによって、RC住宅なら高性能な住宅になると言えるでしょう。
しかし災害に強い理由になっていると重量は、デメリットも生み出す原因になっています。
重量の重い一戸建てを建てる場合、強固な地盤でなければいけません。
地盤が緩いと建築後に建物の重さで沈み込んでしまうので、問題があれば地盤改良の工事をしなければいけません。
その結果工期も伸びてしまいますし、建築費用が増加する理由になります。
そもそも木造住宅より建築費用は高くなるのが一般的なので、コストが高くなってしまうのもデメリットと言えるでしょう。
コストは取り壊しをするときにも高くなり、増改築のしにくさと相まってライフスタイルに合わせにくいのもデメリットです。
RC住宅には優れたメリットがある一方で、費用が高額になるなどのデメリットも存在しています。
一戸建てを建築・購入するときには、構造の特徴からメリットとデメリットも考えながら決めましょう。
最終更新日 2025年4月25日